R『幻の仙台筆』をお譲りいただきました。『仙台遊筆会/講師:岡本光平先生』

Rico

2015年05月21日 23:22



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2015年5月20日(水)エル・パーク仙台13:00〜
書家の岡本光平先生が講師を務める『仙台遊筆会』に参加させていただきました。

私が、仙台の博報堂時代に一番お世話になった先輩の高橋さんは、現在、仙台でフリーランスでクリエイティブディレクターをされています。
ゴールデンウィークに、たまたまお電話をいただいたので、『仙台遊筆会』へお邪魔するという話しをしたら、「え?書道やってんの!?」とビックリされてしまいました。
実は、彼のお爺さま(他界されて25年)は、仙台筆の職人だったということで、筆を保管していた伯父さんが亡くなられたことをきっかけに遺品整理をしていたら、大量の筆が出てきて、処分に困っているというお話しで、私もビックリしてしまいました。
国産の筆は、貴重なので、処分する前に、岡本先生から筆を見ていただいた方がよいのでは?とおすすめしました。

というわけで、『仙台遊筆会』の会場にお爺さまの筆を持ってきていただき、岡本先生から見ていただきました。
参加されていたみなさんも、興味津々で、みなさんが集まってきました。
みなさんも、『仙台筆』を見るのは初めてということで、感激されていました。





大小様々な種類の筆がありました。
筆は、たんぱく質でできているので、劣化する消耗品なのだそうです。
お爺さまがお亡くなりになられてから、年月が経っているので、劣化が心配され、検品の必要があるということでした。
「全体的に長穂で作られた筆が多く、上級者向けの筆が多いですね」という岡本先生のコメントでした。
高橋さんが、お母様に確認したところ、お爺さまは、書家や先生クラスの方から注文を受けて製作をされていたということで、岡本先生の見立ては大当たりでした!





岡本先生の筆についての講座タイムが急遽設けられました。
筆についてのお話しを聞ける機会は、これまで全くありませんでしたので、大変勉強になりました。
江戸時代に、和紙を用いて、日本独特の筆を作っていた歴史を初めて知りました。
ただ、開国と共に、その筆は姿を消してしまい、現在、日本でその筆を作れる人は一人しかいないということでした。
仙台筆についても、現在、作られていらっしゃる方はいるのかどうか??
どちらにしても、国産の筆は、大変貴重なものになっています。





高橋さんから、筆を譲っていただき、早速、筆下ろししてみました。
書いていると背筋がゾクゾクして、鳥肌が立ちました。
この筆を作られたのが、仙台でお世話になった高橋さんのお爺さまだと思うと、感激でいっぱいになり、涙があふれました。
大変書きやすい筆で、私には、いままで一番しっくりくる感じの書き味でした。
藤原行成の柔らかい書体にピッタリマッチしていました。
私は、まだまだ、この筆をコントロールできておりませんので、これから練習に励みたいと思います。

今まで、半紙にばかり書いていたので、半切という大きさの紙に書いたのはこれが初めてでした。
大きい紙書くと、気持ちがいいものですね!
岡本先生から、次は全紙に書いて、全紙の感覚をつかむようにというアドバイスをいただきました。

今までは、手習いだから、半紙で練習をするだけでよいと思っていたのですが、仙台筆を手にしたことにより、ちゃんと作品を仕上げることが、高橋さんのお爺さまへのご供養になるような気がしてきました。





『仙台遊筆会』が終わってから、岡本先生と食事をしながら、今後の筆の扱い方を相談させていただきました。
岡本先生は、高橋さんのことを東北人にはいないイメージで楽しい人だね〜!と喜んでくださいました。
そして、高橋さんは、岡本先生の凄さにただただビックリ!ということで、ご紹介させていただくことができて、私も、とても嬉しかったです。

最後に記念写真!岡本先生の満面の笑顔がステキですね〜!
大量の仙台筆が入った紙袋を肩に下げた高橋さん。
あれ?おや?えー???うそ〜!?
私と高橋さんとの間に、トレンチコートを着た高齢者が横向きに立っているのがハッキリと写っているんですけど〜!
足は透けていてありません!
もしかして、高橋さんのお爺さまなの???
すぐに高橋さんに電話を入れて、メールで確認しようとしましたが、「ぎゃー!怖い〜〜〜!夜は怖くてパソコンが見れない〜〜〜!」と言われてしまい、明日への保留となりました。

そういえば、当日、エル・パーク仙台のエレベーターで、偶然に高橋さんの妹さんと入れ違いになりました。
お互いに、どうしてここにいるの?という感じでしたが、今思えば、その偶然もまるでドラマのようなことで、不思議なことだと思いました。
あと1本、エレベーターが違っていたら会えなかったわけですから。
高橋さんの妹さんと私は、十何年ぶりの再会でした。
もしかしたら、高橋さんのお爺さまが引き合わせてくださったのかもしれませんね。
押入れの中で長年眠っていた筆を実際に使ってもらえたことを喜んでくださっているように私は感じました。

そういえば、高橋さんと私の出会いも、不思議でしたね。
私が18歳で学生の頃に、仙台のデザイン事務所へアルバイトへ行った時に、ふらりと高橋さんが入ってきました。
帰られてから、「あの人は、日本人なの?どこへお勤めされている方なんですか?」と事務所の社長へ質問したことを覚えています。
「博報堂仙台支社の高橋さんだよ」と教えてもらいましたが・・・その数年後に、私は、その高橋さんの隣の席で、Gデザイナーとして、一緒にお仕事をすることになるとは、人生とはなんて不思議なんだろうと思いました。
そして、今、また、筆を通じてご縁をいただくとは、本当に驚きです!
最幸に嬉しい記念写真となりました。


<今日の俳句>
仙台筆 魂宿る 書きごこち


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