2013年03月30日

R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

『Rico's Room2』へ、ようこそ♪kao2icon23

2013年3月27日(水)

鶴岡市役所前の庄内藩校『致道館(ちどうかん)』を見学させていただきました。
『致道館(ちどうかん)』と『致道博物館(ちどうはくぶつかん)』は、異なる施設です
去る3月1〜4日の『第28次西郷先生の遺徳を訪ねる旅(鹿児島・沖永良部島・沖縄)』(荘内南洲神社主催)に、この致道館の女性職員の方とご一緒させていただきました。
同じ部屋になった日もあり、すっかり仲良くなり、おかげさまで楽しい旅をさせていただきました。

こちらの『致道館』があることは知っていましたが、私も母も、入場したことがなかったので、先日、初めてお邪魔して、詳しく案内をしていただきました。

「30分位で見学できますよ」と言われていたのですが、一つ一つ解説していただいて、いろんな質問をするとあっと言う間に1時間半経っていました!
それだけ、ちゃんと案内していただくと、見るもの聞くもの全てが驚きで、素晴らしいところでした!icon12


現在の『致道館』は、全体の3分の1の面積しか残されていません。
当時は、内川のところまでの広さがあり、たくさんの建物が建てられていたそうです。


R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

庄内藩校『致道館』は、1805年(文化2年)、藩政を立て直すためには、学問が必要ということで、創立された藩校です。
現在は、聖廟、御門、講堂、御入間などが残っています。東北地方には、30位の藩校があったそうですが、このように現存しているのは、ここ『致道館』のみなのだそうです。


R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

鶴岡市役所前なのに、御門をくぐると、江戸時代にタイムスリップしたような空間が広がりました。
御門ですが、当時は、お殿様しか通ることができなかった門なのだそうです。
他の人達は、市役所側の門を通用口にしていたのですが、そこにも、それぞれの身分で通ってよい門が決められていたそうです。



R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

こちらは、御入間(おいりのま)の外観です。
残念ながら、中は撮影禁止ということでした。
この中の御居間(おいま)で、戊辰戦争に敗れた庄内藩が、官軍参謀 黒田清隆を迎えて面会しました。
黒田清隆に荘内藩主 酒井忠篤(さかい ただずみ)が降伏謝罪している時、西郷先生は、別室に控えていたそうです。
黒田清隆が、席を外し、何度か別室の西郷先生から指示をいただいていたとのこと。

降伏の件が落着すると、黒田清隆は、酒井候を上座に座らせ、自らは臣下の席に降りて座ったことも、後にわかったことですが、すべて西郷先生の指示だったそうです。
庄内藩士達は、大感激し、憎かった薩摩が、一転して尊敬の念に変わった瞬間でした。
当時では、考えられないことでした。それは、西郷先生が、沖永良部島の牢屋の中で座右の銘にされた『敬天愛人』の思想からきている寛容な計らいだったと言われています。

西郷先生が『致道館』において、黒子のように振舞ったことを初めて知った私は、「さすが、真のトップリーダーだ!」と改めて感じました。
「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、艱難(かんなん)を共にして国家の大業は成し得られぬなり。」を実行された方でした。


ここに、西郷先生が、お越し下さったおかげで、庄内藩は救われたと思うだけで、背中がゾクゾクしました。
歴史を肌で感じると、興味がどんどん沸いてくるものですね!



R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

こちらは、孔子様が祀られている聖廟です。
聖像などは、レプリカのため、ここは撮影OKでした。

こういった様式の建物の場合は、右の階段から、身体は、内側を向いて右足から上がり、建物から出る時は、左の階段から、身体は、内側に向いて左足から降りるのが作法なのだそうです。(お尻を向けない作法ですね!)
それを知らなかった私は、建物から出る時に正面から出ようとしたら、「あれ?階段がない!」と驚いたのですが、正面から出るということは、聖像にお尻を向ける失礼なことなので、階段が真ん中にはないのだそうです。
知らないと恥ですね!icon10

「この作法を知っているときっと役に立ちますよ!」と教えていただきました。ちょっぴり教養が高くなったような気がして、とても嬉しかったですkao2



R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。
R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

こちらは、『釈奠(せきてん)』といって、孔子様やその門弟を祀る儀式で使われる道具です。
デザインが素晴らしくて、感動しました!
黒と赤の漆の間の白のストライプの配色がなんて素敵なんでしょう!icon12
造形も美しいです!



R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。
R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

こちらは、漢字で描かれた孔子像です。
論語が書かれてあるのだそうで、見学者の中には、これを見て、すらすらと読む方もいらっしゃるそうです。
論語(漢字)で肖像画を描くという発想が、素敵ですicon12

グラフィックデザイナーとして、ツボを刺激されるものが数多く展示されていました。
今まで、『致道館』を知らなかったことが、もったいなかった!と思いました。
庄内でも、『致道館』を訪れたことがある方は、もしかしたら少ないのでは?と思い、ブログにアップさせていただきました。



R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

講堂には、徂徠学(そらいがく)をはじめ、致道館教育が紹介されてありました。(この中は、撮影禁止なので、写真はありません)
致道館教育の特徴は、「天性重視・個性伸長」と「自学自習」でした。
いわゆるその子の良さを伸ばすという教育でした。素晴らしい教育方針だったと思います。


R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

『致道館』から見た鶴岡市役所です。
もうすぐ、ここの梅や桜の花が咲くことでしょう!
その頃に、ここでお花見をしてみたいなぁ〜と思いました。

芝生が青くなるとまた美しい空間になることでしょう。



R庄内藩校『致道館』(鶴岡)を案内していただきました。

こちらは、『馬場』跡です。
中華そば屋『馬場』さんとは関係がありませんよ(^^;
藩校の中には、武術を学ぶ場所もありました。


撮影ができずに残念だったのは、 朝暘学校(ちょうようがっこう) の模型です。
1876年(明治9年)に、現在の鶴岡市役所の敷地内に洋風瓦葺3階建ての巨大な朝暘学校が建設されたのだそうです。
残念ながら、火災により焼失してしまったのだそうです。
これが残っていたら、鶴岡の宝になっていたはずなだけに、残念で仕方がありません。

もっと書きたいことがたくさんあるのですが、あとは、みなさまに実際に足を運んで頂き、直接説明を聞かれた方がよいと思います。
入場無料、月曜休、9:00〜16:30

こんなに素晴らしい藩校が現存していることに感謝致します。
貴重なお時間の中、ご説明下さったTさん、ありがとうございました。
また、遊びにお邪魔させていただきますので、よろしくお願い致しますkao2


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Posted by Rico at 03:17│Comments(2)TRIP
この記事へのコメント
これはこれは 初致道館!?でしたか・・・。
いい場所でしょう? 建物も 全体の雰囲気も・・・
この奥に文化会館がありますが 同じ位置に 更に大きく
世界的建築家 妹島さんのデザインによって建て替えられます。
それも楽しみにしていてください!

pp。
Posted by kokoko1965 at 2013年03月30日 19:02
>kokoko1965さんへ
見学は初めてでした!
おそらく酒田の人は、致道館へ行ったことのある人は少ないと思いますよ!
この藩校に、西郷先生がいらっしゃったことも、今回初めて知って、感激しました。
朝暘学校も素晴らしい建物でしたよね!焼失してしまったことが残念でなりません。
新しい鶴岡文化会館の完成を楽しみにしています♪(^o^)
Posted by Rico at 2013年03月30日 20:07
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